yuブログ
ミステリーや映画、パソコンなど趣味の話題を書きつらねています。最近はもっぱら映画の感想、そしてデジカメやパソコンなどデジタル機器に集中しがち。アジア関連の話題は別ブログ「萌えるアジア」に書いています。
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高木彬光「誘拐」
これも名作ですね! なぜ今までこの作品を読んでいなかったのかと思うぐらい。そのものずばりのタイトルが示すとおり誘拐ものだが、作者が実際にあった誘拐事件を研究し、裁判の傍聴も通いつめたというだけあり、非常にリアリティに富んでいる。

冒頭、ある誘拐事件の裁判を傍聴する「彼」。「彼」は失敗に終わったこの誘拐事件を教訓に、ある計画を練り上げる。
その後に起こる、金融業者の息子の誘拐事件。身代金は巧みな方法で奪われ、息子は戻ってこない……。
本作の主役・弁護士の百谷泉一郎とその妻・明子が本格登場するのは、物語も終盤になってから。あるきっかけでこの事件に関わることとなった百谷は、明子の発案によるあっと驚く奇策により犯人を特定する。

いやこの奇策はびっくり。まじめに考えると成功確率はかなり低い、バカミスといってもいい作戦なのだが、奇想天外なのは確か。のちに筒井康隆が書いた「富豪刑事」にも通ずるものがある。

さらに驚いたのが、「彼」の正体がわかったあとに「彼」から語られる事件の真相。誘拐事件と見せかけて犯人のねらいは別のところにあった。しかもこの犯人、肝心なところで痛恨のミスを冒していたという二重のサプライズ。

解説によると、雑誌への連載開始時、著者の頭の中には冒頭の「彼」の着想しかなかったというが、にわかには信じがたい。結末まで考えていなければこんな傑作書けるとも思えない。

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